“文体が決まると語りはじめられる” という話し
実は仕事の話しを書くのが大の苦手で、それは何が原因かと考察したところ、どうやら自分は「真面目な文体で、文章をうまく書けない」という結論に達したのでした。
エンジニアが技術ブログを書くような文体、クリエイターがポートフォリオに添えるような文体、建築家が何か新しい問題やコンセプトを述べるような文体。いずれかの文体で、もう少しうまく仕事の話しを書ければ、今頃は会社の実績ページももっと充実していたのでは、と思うところです。
何はともあれ、このようにだらだらと書く文体が一番楽なので、その流れで気の向くまま書いてみることにしました(人間は、手元にある得意不得意のカードで勝負するしかないのである)
ところで、文体が、語り口における語り手の人格に大きな影響を与えるということは今ひとつ認識されていない気がする。
会うと楽しい友人も、文章を書くと急に固くなってしまったり(それはそれで、意外な一面を知れて良くもあるのだけど、その文章でしかその友人を知らない人に対しては少しもったいない)、逆に会うと普通なのだけど、文章がやたら魅力的な人がいたり。さまざまな環境に応じて人格が変わるという分人主義の話しをふと想起してしまう。
ちなみに自分は数えてみたところ、だいたい4種類くらいの文体を持っている。
- すごく頭の悪い文体
- 真面目な取り扱い説明書のような文体
- 楽観主義で翻訳口調のシリコンバレー的な文体
- 不必要にだらだら書いた文体
頭の悪い文体はコラムを書くときなどに登場する文体。書くとすごく頭が悪くなるのであまり使い道がない。前職のコーポレートサイトにマイケル・ジャクソンについて書いたものとか、知り合いの同人誌に書いたコラムとかで登場した気がする(例を挙げたかったけれど、現在Webで読めるものはなかった)
真面目な取説文体は、単純にサービスデザインを行う際に使う文体である。実際に取説の文章とも言える。
楽観主義で翻訳口調のシリコンバレー風文体。タイトルだけでお腹いっぱいになりそうだけれど、個人的な気分の問題で、最近はこの文体で考えるのが難しくなって来たのでもうやめようかと思っている。
そして最後の不必要にだらだら書いた文体というのが、この文体となる。
そのようなわけで、のんびりとしたこの書き方で、弊社の仕事の舞台裏的な話しをしていきたいと考えています。
今のところ、こんな話しを書いていく予定です。
- サービスデザイン / UI設計の話し
- エンジニアリングの話し
- 役に立つかも知れない話し
- 役に立たないけど面白い話し
- やたら哲学的で抽象度の高い話し
- 具体的だけれど細かすぎて全体が分からない話し
- 音楽とかSFとか、とにかく趣味の話し
比較的に趣味性の強い会社(法人が趣味を持っていてもおかしくはないはず)として、仕事と趣味の間をうまく書いていきたいと思います。例えば科学とオカルトの狭間が一番興味深かったりするように、何事も境界が面白いということを実証していく心づもりです。
まず、その心意気を示すためにクリスマスまでアドベントカレンダーで "プログレッシブ" をテーマにメンバーが代わる代わる何か書く予定です。
セオ商事のプログレッシブ Advent Calendar 2017
(自分も次回よりプログレッシブに書いて行く予定です)
また、こちらのマガジンにまとめて行く予定です。フォローする際はこちらをご利用いただけると幸いです。
それでは、どうぞよろしくお願いします。