見出し画像

「日本もちもち協会」設立によせて ①

みなさん、もちもちしていますか?
こんにちは。日本もちもち協会・代表のあらたまです。

日本もちもち協会は、全国の「もちもち」好きのための集いです。
今年の夏に発足し、現在は正式なお披露目まで水面下で活動を行っています。

設立時の趣意書には以下のように記しています。

本協会がもちもちしたものの情報の集約や
食感という切り口での様々な魅力を喧伝していくことで、
一般的な食のジャンルにとらわれない
新しい楽しみ方や文化を醸成することが目標です。

今回は、協会設立に至った  #きょうのもちもち  活動の振り返りと考察を行うことで、その奥深い世界の片鱗を覗いてみたいと思います。

#きょうのもちもち#もちもちの日

#きょうのもちもち というハッシュタグを付けて Instagram(ないしは各種 SNS)に食べ物の写真を投稿し、人類のもちもちとの接点を増やす活動をしています。

初回の投稿は2013年3月。活動開始からそろそろ5年が経とうとしています。

本日(12/15)時点で、Instagram での累計投稿数は584。単純に日数で割ると、およそ1週間に1度の頻度で投稿されていることになります。Facebook や Twitter で投稿してくださる方もいらっしゃるので、実際にはもう少し多い印象です。
また、商品名に「もちもち」と書いてあっても、全くもちもちしていないと感じたものは除外するようにしています(もちもちの定義については後述)。

なぜ始めたかは詳しくは覚えていないのですが、和菓子(餅菓子)を喜々として頬張るわたしに友人が「そんなに美味しそうに食べる人滅多に見ないし、それで何か活動でも始めたら?」と言ってくれたことがきっかけだったように思います。

#きょうのもちもち のレギュレーション

・もちもちな食べ物を写真に収め、SNSに #きょうのもちもち を付けて投稿する

シンプルに、これだけです。
この簡単さのお陰で、5年近く続けられることができており、少しずつではありますが、賛同し、ともに活動してくれる仲間が増えてもいます。

「週にN回」「毎日」などとルールを厳しく定めてしまうと、義務に変化してしまいます。個人的に一番大切なのは「好きなものをおいしくいただくこと」なので、辛くなるようなルールは作らず運用しています。

それでも月に一度くらいは、と、全餅工(全国餅工業協同組合)の制定した「おもちの日(10/10)」に倣い、毎月10日を「#もちもちの日と定め、より皆さんの生活に「もちもち」を寄り添わせるべく鋭意活動しています。

#きょうのもちもち 活動を経て

これらを続ける上で分かってきたのは、「和食」などのジャンルでもなく「甘いもの」などの味覚による分類でもない、「もちもち」という食感を切り口に食を考えること自体が、世間にあまり馴染みのない認識だということです。

それでも、自分が率先して発信することで、周りの「食感に対するアンテナ」が育っていのを感じられたり、旅先で食感をキーにその土地の文化を探ることができたりと、この切り口には意義があるという実感が湧きつつあります。

「もちもち」とは一体何なのか

#きょうのもちもち では、主に以下が多く投稿されています。

・うどん(讃岐うどんなどコシの強いもの)
・和菓子(大福、団子、求肥、わらび餅、くず餅など)
・もち
・生麩
・ニョッキ
・ナン
・パンケーキ

今まで一番多く寄せられた質問は、「もちもちって何が対象なの?」でした。これは「もちもち」という食感そのものを掘り下げねばならず、なかなか回答の難しい問いです。

食感のオノマトペというのは、その食材を咀嚼した際の感触(歯ざわり)と、そこから想起される印象や原体験で規定される、極めてパーソナルかつ複合的な概念です(持論)。
そのため一意に定義することは難しいのですが、実際に様々な商品に「もちもち」がラベリングされていることからも、ある程度レンジの広い概念として捉えることは可能そうなことが分かります。

一般的に「もちもち」とは、穀物や植物の根に含まれる澱粉質を加熱や捏ねににより糊化させた状態を指すことが多く、先に上げた例も、澱粉の性質により食感差はありますが、全て同じ過程を経ています。(小麦グルテンはたんぱく質なので一括りにするのは若干乱暴ですが)
これらには独特の弾力と粘り気があり、噛み切るまでに数回の咀嚼を必要とする、多少歯にくっつきやすいなどの特徴を持ちます。ぷりぷりのエビが「もちもちではない」のは、弾力は同程度でも粘り気がないためといえます。

まとめ

本日は #きょうのもちもち 活動を振り返り、食感そのものへの考察を行うことで「もちもち」の世界への足がかりとしました。

次回は

・「もちもちの原体験」 - もちは「もちもち」なのか?
・コンビニスイーツは時代の鏡
・なぜ今、「日本もちもち協会」なのか

といったトピックを軸に、さらに世界を掘り下げていきたいと思います。

---

セオ商事のプログレッシブ Advent Calendar 2017 15日目でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?