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セオ商事の営業日誌

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セオ商事の、仕事と趣味の間の話しを連載します。UI/UX、デザイン、テクノロジー、哲学、その他プログレッシブな事柄をご紹介
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記事一覧

問いを立てるときに、何がおこなわれているのか?

最近よく耳にするようになった「問い」とはなんだろうか? 「良い問いを見つけることが大事だ」といった発言を耳にしたことがある人もいるかもしれない。その名も「新しい問いを探す哲学カルチャーマガジン ニューQ」という雑誌を編集しているし、メタフィジカルデザイン(と我々は呼んでいる)という取り組みの中で「問いを立てるワークショップ」というものも、ここ数年おこなっている。 ここであらためて「問い」とはなんだろうか? なぜ「問い」を立てる必要があるのだろうか? 哲学研究者であれば「

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哲学事業部 newQ についての覚え書き

哲学事業部をやっていると、たまに「これからのビジネスに哲学は必須ですよね」と言ってくれる人がいて、それはとてもありがたいのだけど、ややうしろめたくもある。 なぜか。 ちなみにこのうしろめたさは、「哲学のビジネス利用」といったようなものでは、おそらくない。というのは会社で哲学にとりくみはじめたきっかけは、そもそも「哲学を勉強したいけれど、仕事で哲学をすることにしたら一石二鳥じゃなかろうか?」という、ごく個人的な軽い気持ちではじめているところにある。なので必須かというと、その

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なぜ人は川の写真を捨てるのか? / 哲学のPDCAを考えよう

newQメンバーによるPodcast「ニューQ」を配信しています。 瀬尾、今井、難波、永井を中心に、ときにデザイナーや音楽ライター、哲学研究者と様々なゲストを迎え、日常会話の延長にある「問い」について考えます。 ▶以下のリンクから聞くことができます Anchor Spotify Apple Podcast こんなことについて考えているPodcast「ニューQ」では、日常会話の延長にある「問い」について、くだらないことから真面目なことまで、カジュアルかつ真剣に考えています。

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「何で稼いでいるんですか?」と言われたときに考えること

「何やってんだろうな(何で稼いでいるんだろうな)」 今ひとつパッとしない気分であることを友達に相談したところ「五月病にもきくかも」と勧められたのが「やくざと家族」という映画。 内容はとてもすばらしく(五月病に効くかどうかということだけはさておき)、冒頭の台詞は覚醒剤を扱ってないのに何で稼いでいるんだ、と主人公につっかかれた昔ながらのやくざの組長である舘ひろしが、ハードボイルドとコミカルさという二つの分水稜の中間にあるコンヴィヴィアルな、舘ひろしのシグネイチャーフェイスとも

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たくさんしゃべる聞き手

以前取材をうけたときに、インタビュアーの方が、わたしの話を聞きながら、たくさん自分の考えを話してくれたことにおどろいた。 それまではわりと一問一答的というか、質問をされて、答えて、そうなんですか、とか、なるほど、とか反応をしてもらって、別の質問、というイメージを持っていたし、そういう形式のものも多かったような気がする。 でもその方は、自分の考えを話すといってもいわゆる「マンスプレイニング」的なものではなく、わたしの話をよくきいて、その上で自分の経験にもからめつつ、一緒に考

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newQにはPodcastがあるという話

newQメンバーによるPodcast「ニューQ」を配信しています。 瀬尾、今井、難波、永井を中心に、ときにデザイナーや音楽ライター、哲学研究者と様々なゲストを迎え、日常会話の延長にある「問い」について考えます。 ▶以下のリンクから聞くことができます Anchor Spotify Apple Podcast こんなことについて考えているPodcast「ニューQ」では、日常会話の延長にある「問い」について、くだらないことから真面目なことまで、カジュアルかつ真剣に考えています。

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セオ商事の営業日誌 〜 考えることから疎外されることの哲学 : 『フィルカル』Vol.5 No.3 より冒頭文抜粋

分析哲学の専門雑誌『フィルカル』Vol.5 No.3の特集「哲学のニーズ」に寄稿させていただきました。哲学の専門ではない人からみた哲学への期待とはなにか?について、これまでの個人的な仕事や、セオ商事哲学事業部の活動を通して書いています。 書きながらこれまで感じていたことを言語化していったところ、思いのほか長文となってしまいましたが、デザイン思考と哲学というあまりない組み合わせの話になっているので、そのあたりに興味のある方に読んでいただけると、とてもうれしいです。また専門雑誌

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ベストアルバム 2018

毎年恒例、セオ商事(というよりごく個人的な)ベストアルバム2018。今年は年末にかけて良いアルバムが次々と出て充実していました。改めて見ると邦楽を良く聴いていたかも? 1. BIGYUKI - Reaching for Chiron アルバム自体は2017年だけれど、今年観たライブが異次元にかっこよかった。このYoutube動画が一番その様子に近いけれど、実際のライブは4人編成で凄さ5倍増しくらい。マシンビート、人力を超えた先の新しい音像に痺れました。 2. Tendr

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哲学カルチャーマガジン「ニューQ」を創刊しました。本日より全国書店にて順次発売!

いきなりですが雑誌を作りました! タイトルは「ニューQ」。"新しい問いを探す哲学カルチャーマガジン"というものです。12/20より代官山蔦屋、Shibuya Publishing(SPBS)はじめ、全国の書店で(流通の関係上じょじょに...)発売の予定です。 内容なのですが 「答え」より「問い」の方が面白い? ということをテーマに創刊号(新しい問い号)では、小説家の平野啓一郎さんのインタビューをはじめ、どのように「問い」を立て、考えていくべきか?ということを探求してい

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女性エンジニア800人に囲まれて思ったこと

初めての一人旅に不安で半泣きになったり、成田空港でアイデンティティについて考え直させられたりといろいろあったが、どうにかこの滞在の主目的である Women Who Code のイベントにたどり着いた。世界中の支部リーダーが集まった1日目のワークショップと、ベイエリアの女性エンジニア800人が参加した2日目のカンファレンス、それぞれで得られた知見を紹介したい。 1日目 WWCode Leadership Summitまずは、世界中の都市にある WWCode 支部のリーダー陣の

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単身渡米したら、日本人じゃなくなった

(前回はこちら) インターナショナル・スクールで育ったら万全の国際感覚が身につくかというと、そうではない。学校によってそれぞれ特色はあるものの、人種や経済階層の多様性をそこまで都合よく確保できないからだ。学費の高額なところなら必然的にエリートの子供が多くなり、キリスト教系の学校なら宣教師の子供、米軍基地内なら軍人の子供、入学基準の緩いところだと日本人ばかりになったりする。 そのような偏った狭い国際空間でしかないのに、「インターナショナル」と銘打っているからと世界を知ったか

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気合いだけで単身渡米した

ひとりで埼玉より遠いところに行ったことがなかったので、自分のなかでは大きなチャレンジだった。たかが4泊でも、初めての単身渡米。出発の何日も前から不安と緊張に耐えきれず周りに弱音を吐くと、たいてい怪訝な顔をされた。 「え、英語できるのに……?」 いや、たしかに英語はできる。でもこの際、まったく言葉が通じない国に放り込まれたほうが怖くない気がする。だって、言葉だけはネイティブレベルのいい大人が、日常のあらゆる所作に初めて挑む様子を想像してほしい。バスの乗り方、切符の買い方、チ

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人工知能に煩悩を持たせるには? / 「人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇」 書評

特にエンジニアとしてDeep Learningや機械学習に取り組んでいる訳ではないのだけど、人工知能にとても興味を持っています。 なぜか? それは人工知能を考えることは「知能とはなにか?」「意識とはなにか?」という哲学的な問いを考えることでもあるからです。そのようなことに気づき、楽しく考えることができたのは三宅さんが主催する「人工知能のための哲学塾」に参加していたからなのですが、イベントの内容をまとめた新刊をご恵贈いただいたので、さっそく読んでみました。 前作である「人

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最強の"いいね"ボタンを考える / スペキュラティブUX

ある日、Twitter社から電話がかかってきて 「ハートマークは便利だけどTwitterらしさを失ってしまった。新しい"いいね"マークを提案してほしい」 と言われたらどうしよう。という人に言えない感じの悩みがあったのですが、答えが分かったのでそのことについて書きます。 デファクトスタンダードに合わせると、おそらくハートとなるでしょう(Twitter / Instagram / note 参考)。 候補としては、☆、ハート、サムズアップあたりがパッと思いつくのではないで

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